リハビリテーション学科
の学びは?

次の社会を見据えた
最新の理論と技術を学べる2つの専攻。

身体機能の回復を支えるプロを目指す理学療法学専攻

最先端のアプローチを実現する
専門特化した領域の学びも充実。

理学療法学専攻 前田 吉樹助教

理学療法士の主な仕事は、身体の障害がある方に物理療法や運動療法を施して身体機能の回復を手助けすることです。これまでは医学的な原因が明確な「病気」が医療現場で治癒するまでの過程に注意が払われてきましたが、近年は「原因のわからない痛み」に苦しむ方や、地域で慢性化した痛みを抱えながら生活する方など、従来の医学に基づいた理学療法だけでは対応の難しいケースのケアを求められることが増えてきています。そのような中、本学科では「痛み学概論」「疼痛リハビリテーション学」といった独自の専門科目などを通じて、身体だけでなく社会的・心理学的問題も意識した治療ができる理学療法士を育成します。また近年は医療技術の進歩だけでなく、IT機器や情報端末を用いた診療業務の効率化やシステム化が急速に進んでいます。このような動きにも対応するため、教養科目では情報機器の取り扱いを学び、専門科目では最新鋭の研究機器を用いた演習も行います。これらのスキルを身につけることも、全ては患者さんのため。効率的に臨床業務を進められれば、浮いた時間を患者さんに寄り添う時間に充てられるからです。本学科は時代の変わり目にあたる平成の最後に開設を迎えます。その中で次の時代を託すことができる、新しい理学療法士を育成していきたいと思います。

  • 主な学び

    ●人体構造・人体機能 ●先端リハビリテーション ●国際保健 ●スポーツ障害理学療法 ●行動科学 ●地域理学療法 ●総合臨床 など

  • 取得できる資格

    ●理学療法士国家試験受験資格

身体と心の両方から支えるプロを目指す作業療法学専攻

これからの地域ケアを具現化する
支援のキーマンとして力をつける。

作業療法学専攻 中島 大貴助教

作業療法では、身体や精神などに障害のある方に対して、食事や更衣などの身のまわりの活動、家事、仕事などの「応用的動作能力」や「社会的適応能力」の回復を図り、日常生活に復帰し再構築していくことを目指します。作業療法士は、対象者一人ひとりの“その人らしい生活”や“主体的な生活”を支援するために、各種の作業活動を可能にするオーダーメイドの治療や指導、援助を行います。また作業療法士の活躍の場は、病院や施設に限らず、子ども・大人・高齢者の生活の場である在宅、そしてさらに地域へと広がっており、社会的なニーズはますます高まっています。そのような中で保健・医療専門職としての作業療法士には、確かな知識と臨床技術、そして豊かな人間性が求められます。そのため本学では、学生と教員が協働し、充実した設備で基礎および専門知識をしっかりと修得できる学びを提供。また、病院や施設における評価実習や臨床実習に加えて、地域作業療法実習を設けることで、病院、施設、地域といったさまざまな場所で求められる作業療法士の役割を理解できることを目指しています。さらに、ボランティア活動や海外研修プログラムも設けており、より幅広い視野を備え、即戦力となり得る作業療法士を育んでいきます。

  • 主な学び

    ●運動学・運動生理 ●医療ソーシャルワーク ●地域包括ケア ●老年期障害 ●日常生活支援 ●認知発達障害ケア

  • 取得できる資格

    ●作業療法士国家試験受験資格

共通教育科目

さまざまな角度から、
新たなリハビリテーションの領域について学ぶ。

  • 複雑な痛みのメカニズムに迫る

    痛み学概論

    リハビリテーション医療ではいかに痛みをケアするかが重要な要素となっています。最新の研究成果に基づいた「痛み学」の概要を学び、急性痛から慢性痛までの幅広い病態メカニズムに加え、身体・心理・社会といった多面的な観点から「痛み」の理解を深め、痛みに苦しむ人々の具体的なケアについて学修します。

  • 痛みのマネジメントを理解

    疼痛リハビリテーション学

    「痛み」はつねに主観的で、生理学・解剖学的観点からの評価だけでは、不十分です。本科目では、生物・心理・社会モデルに基づいた疼痛リハビリテーションにおける重要な評価法・治療法・コミュニケーション法を学修。臨床で遭遇するさまざまなケースに合わせた痛みのマネジメントの実践を目指します。

  • ロボットによるリハビリも経験

    先端リハビリテーション論

    筋電センサーとメディアアートを組み合わせたバイオフィードバックシステム、モーションセンサーとバーチャルリアリティを組み合わせたバーチャルリハビリテーション、そしてロボット技術を応用して歩行機能の回復を図ろうとするロボットリハビリテーションの臨床応用について一つずつ学修します。

  • 外国との比較からヒントを得る

    国際リハビリテーション論

    欧米におけるリハビリテーションの実態を日本と比較。文化的背景や生活環境、政治・経済の違いなどから生まれるさまざまな問題を学び、これに対応する各国の医療専門職による保健・医療活動について学修します。また発展途上国における地域に根ざした障害者のリハビリテーションについても学びます。

  • 健康に関する心理学を学ぶ

    リハビリテーション行動科学

    各種疾患や障害のある患者さんの心理社会的背景や行動特性など健康心理学の基礎知識を解説。健康管理や障害受容あるいは自立生活への復帰を促すための教育や援助方法について学修します。行動科学や健康心理学の各種理論に基づいた患者教育や患者指導の方法論についても理解していきます。

  • 多領域のチーム連携を実践

    チーム医療演習

    リハビリテーション学科と看護学科の学生を混合し、現場で想定される事例・状況にそって患者さん中心の医療を多領域チームでシミュレーション展開します。医療チームの一員として協働する能力を高め、リーダーとしての資質を高め、チームの連携をスムーズに実践する力を習得することを目指します。

ギモン解決コラム 理学療法士と作業療法士はどこが違う?

身体機能に特化してケアするのが
理学療法士

立ち上がる、歩く、ものをつかむなど生活に必要な基本動作ができるように、身体機能の回復をサポートします。歩行練習などの運動療法や、温熱を使った物理療法を用いて、身体の機能や動作の回復を促します。

  • 起き上がり
  • 歩行訓練
  • 座位保持
  • 立ち上がり
  • 歩行訓練
  • 筋力強化

体と心の両方にアプローチするのが
作業療法士

入浴や食事、用便などの生活動作や、木工・レクリエーションなどの作業活動を通して、身体と心のリハビリテーションを行います。うつ病や摂食障害などの心に障害がある患者さんも対象として支援します。

  • 手指訓練
  • 上肢機能訓練(作業)
  • 用便時のズボンの引き上げ等の訓練
  • 障がいがある子どもの訓練
  • 上肢機能訓練(調理)
  • 上肢機能訓練(入浴)