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第4回「平成26年度王寺町り~べるカレッジ」を開催しました

第4回「「王寺町り~べるカレッジ」<シリーズ2 精神(こころ)とからだ No.1>は、JR王寺駅隣接の王寺町地域交流センターで行われ、『高齢者のうつ病について』をテーマに、本学保健医療学部学部長の守本とも子教授が講演しました。

講演で守本教授は、高齢者の自殺の要因として注目されている「うつ病」について、その原因や症状、経過のメカニズム、さらに、認知症との違いなどを紹介しました。そして、「うつ病はうつ病としての治療が必要です。そして、うつ病かどうかが気になる場合、本人の様子の変化を、家族がきちんと見てあげることが大切です」と語りました。

特に、高齢者の場合、見えにくいや聞き取りにくいといった視聴覚機能の変化により、人との交流が妨げられてストレスがたまりうつ病になるケースの多さを例に挙げ、身体的機能の改善(治療)により予防が可能と続けました。また、うつ病の症状は精神的なものから季節限定までと様々で、「誰にでも発症する可能性がある」と強調。自己診断の基準として、「朝はしんどいのに午後から元気になる場合には、うつ病を疑って気軽に心療内科を受診してください」と語りました。

最後に、参加者から熱心な質問が寄せられ、医師であり本学社会連携センターの中川晶センター長が、医師の立場から分かりやすく丁寧に答えました。多くの参加者が気にされていた発症率や対応について、中川センター長は「1度うつ病になると、2回目3回目が高確率で発症するので、早い目に治療する方がよい。ただ、判断基準にグレーゾーンがあるので、周りの方がうつ病とはどういうものなのかを知っておくほうがよい」と語り、今回の講演を終えました。

次回は7月12日(土)14時から、「現代における『居場所』考」をテーマに開催します。お誘い合わせの上、お越しください。