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奈良県立高田高等学校で出前授業「子どもの心理について」を行いました

奈良県立高田高等学校の教育コース(2年7組)を対象に、同校の視聴覚教室で出前授業を行いました。本学人間教育学部の岡村季光専任講師が「子どもの心理について」をテーマに講義し、発達心理学及び教育心理学の観点から子どもの"育ち"や"学び"について理解を深めました。本学は今秋から同校と高大連携協定を結んでおり、同校での授業は今回が初めてです。

岡村講師は初めに、心理学とは何かを説明。実験・調査系、臨床系心理学に分けられ、脳が見たものを間違って処理する錯視現象も心理学の一つであることを、動画を用いて紹介しました。

続いて、子どもの"育ち"には「イメージする力」が大きく影響していると強調。3歳1か月の男女の子どもに様々な質問をすると、それぞれ実体験に基づく答えが返ってきたことから、物の名前をイメージと結びつけるためにも、いろいろな体験をさせることが大切だと解説しました。また、他者の心を理解する能力は4歳頃に現れはじめ、これは全世界共通で見られる現象だと述べました。

さらに、子どもの"学び"として、より効率的に学習をするためにはどうすればいいか、実際に記憶実験を行って解説しました。図の形や組み合わせの記憶作業を通して、イメージと結びついていること、自分から気づいたこと、自分で書いたり人に説明したりすることは記憶に残りやすいことを証明しました。

最後に、本学の学校案内パンフレットを配布し、本学や人間教育学部の特長を紹介して出前授業を終了しました。生徒からは「同じ年齢の子どもでも、男女で発達の開きが出ることが印象深かった。今日学んだことを今後に生かしていきたい」といった感想が聞かれ、将来、教育者を目指す生徒にとって子どもの心理は興味深い分野の一つとなったようでした。