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インターンシップへ向けての企業研究(第2回)を行いました

2年次生対象のキャリア形成科目「インターンシップⅠ」の授業の一環として、インターンシップへ向けての企業研究の第2回を本学1号館201教室にて行いました。

企業研究の第1回は11月4日に実施されましたが、今回も奈良県中小企業団体中央会が実施母体の『ならで働くことを考えるセミナー』が行われ、中小企業診断士の保延薦(ほのべすすむ)氏、人材ニュース株式会社の矢野大介(やのだいすけ)氏をお招きして講演をいただきました。

保延さんは「我が国の働き方を、公表された資料で読む」という観点から、『労働経済白書』によると新規学卒採用において企業が求める人材は最終学歴や成績より、採用面接での「熱意・意欲・行動力・実行力・協調性」などの人物重視である。また今年は売り手市場であると言われているが非正規社員が増加していてそんなに甘いものではない。『厚生労働白書』によると、現在の生活に満足している若者は多く、満足の理由は経済的な充実より精神的な充実であるという。離職率が高い中で、働く会社を決めるに当たって自分が将来どうなりたいか、何に重点を置くかという考えを整理し、仕事が好きになることが重要で、情熱を持ってやる気があればどんどん出世できると強調されていました。中小企業はそれぞれ個性があり面白い、そういったことは次の矢野さんにお願いすると引き継がれました。

企業側と求人側の接点で人材紹介の仕事をされている矢野さんは、現在求人倍率は1.61と良くなっている。これはリーマンショックで採用を減らした会社では平均年齢が上がってきたので若い人を採用しはじめた。社員一人の雇用には社会保険料等や付帯設備などを加えると給料の倍ほどの費用が掛かり、採用はそれだけの価値があると期待されてのことであると説明されました。次に、2016年卒業生から採用活動開始の時期が3ヶ月遅くなることで就職活動期間が短くなり、企業研究不足になるので、インターンシップの活用など早めに活動することが必要。面接では会社や業界をどれだけ調べて来ているかという熱意が重要になると述べられました。また、『奈良県優良企業100選』というガイドブックを作り、物づくりにこだわった会社、奈良から全国に進出した会社など、奈良でも特徴的な会社を紹介している、中小企業はアイデアとやる気のある社長が多い。仕事を考えるに当たってどういう生き方をするのか考えておいてくださいと結ばれました。

質疑応答の時間では、「将来日本の国の労働力として、外国人採用の話があるが?」という問いに対して、「日本の人口は30年後、地方によると30%減、奈良県でも20%減と予想されている。その中で支えるのは外国人を入れるしかない」とのことでした。また、「留学生にとって重要なことは?」に対して、「日本語が普通に話せて文章が書けること。しっかり勉強して専門性を持つこと」とのことでした。また、「ブラック企業を見分ける方法は?」に対して「ネットの誹謗中傷をそのまま信用してはいけない。まずは自分で行って確かめること。昔は土・日も働いて当然であった、労働時間だけでブラックではない、気持ちは働き方で変わってくる」などでした。

学生からは、「自分なりに仕事の意味を考えようと思った」「とにかく熱意と会社のことを調べることが大事だと分かった」「すぐためになる話ばかりで楽しかった』などの感想が寄せられました。