奈良県大学人権教育研究協議会講演会「憲法と人権」を開催しました
11月14日(土)、奈良県大学人権教育研究協議会の講演会「憲法と人権」を本学で開催しました。今回は奈良合同法律事務所の弁護士・佐藤真理氏を講師にお迎えし、「憲法と人権〜安保法制と主権者国民の運動」と題して講演。今年9月に成立した安全保障関連法の問題点を憲法と人権の視点から解説いただきました。また参加者には奈良弁護士会が作成し、日弁連でも取り扱っている絵本「憲法って、何だろう」も配布。わかりやすい言葉で憲法と人権の理解を深めることができました。
講演に先立って梶田学長が挨拶。一人ひとりの尊厳を大切にする共生社会に触れ、大学はその実現に向けてどのように関わっていけばいいのかを一緒に考えていきたいと語りました。
佐藤弁護士は、冒頭で日本国憲法の理念と基本原理に立ち返り、安保法制が立憲主義に反していることを指摘。憲法の根幹であるさまざまな基本的人権の保障について、これまでの裁判事例などを交えながら解説しました。安全保障関連法案に関しては、集団的自衛権の行使容認が政府の判断次第で拡大解釈できること、立法事実の不存在、国際法上の要件を満たしていないといった問題点について言及。日米ガイドラインの実行法が本質であるとして、今後わが国が戦闘に巻き込まれる可能性を懸念しました。しかし国民が立ち上がる重要性も示唆。基本的人権を守っていくため、一人ひとりがどんな貢献ができるかを考えるべきだと話しました。