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「超高齢社会における生活支援に向けた地域産業創出を考える研究会」第5回講演会が開催されました

第5回目の講演会「超高齢社会における生活支援に向けた地域産業創出を考える研究会」が9月13日(火)に奈良県社会福祉総合センターにて、公益財団法人関西文化学術研究都市推進機構主催、奈良学園大学保健医療学部共催により開催され50名の方々が参加されました。この催しは、6月30日(木)に登美ヶ丘キャンパスで行われた第4回目の講演会に続くものです。

同研究会は、高齢者の健康長寿支援活動や介護・看護・リハビリ支援などの現場の声(ニーズ)と大学や研究機関などの研究開発(シーズ)状況を知り、それによって「超高齢社会」に向けての新産業の芽が生まれるマッチング機会を設けることで、生まれた芽の育成支援を目的に開催されるものです。

まず基調講演では、大和ハウス工業株式会社の理事でヒューマン・ケア事業推進部長の田中一正氏をお迎えし、「日本の超高齢社会の課題とロボット介護機器の動向と期待」というテーマで、これからの社会に必要とされている介護ロボットについて、お話しいただきました。
今後人口構造は大きく変容し、超高齢化社会が進行する中、介護福祉の現状について客観的データを提示しつつ介護職員の不足が叫ばれる中、 同社のヒューマン・ケア事業で開発された、アザラシ型のセラピーロボットであるメンタルコミットロボット「パロ」を初めとした、様々な同社の商品が福祉等の対人支援の現場で実地に役立つ様子を紹介いただき、ロボット機器が期待される福祉についての理解を深めることができました。

ニーズ紹介では「シーティング技術が商品作りやサービスに必要な理由とは!!」というテーマで、車いすビバーチェの代表浜野康夫氏が講演。医療・介護の現場での車いすの正しい座り方の重要性をお話ししてくださいました。
今後は、正しい姿勢で食事ができるテーブルと車いすの開発を進めていかれるそうです。

続く、シーズ紹介では、畿央大学 健康科学部 理学療法学科 教授 健康科学研究科 研究科主任 ニューロリハビリテーション研究所センターのセンター長でもある森岡周氏に、「脳科学に基づいた新しいリハビリテーション」と題したテーマで講演していただきました。
森岡氏がセンター長を務めるニューロリハビリテーション研究所センターでは、脳の働きや神経メカニズムに基づいてリハビリテーション療法を考案・介入し、その効果を研究しています。介護の現場でも実践できる具体的な内容に、参加者の方も熱心にメモをとる様子が見られました。

最後に保健医療学部学部長の守本とも子教授が閉会の挨拶をし、約3時間半にわたる研究会が終了しました。

「高齢社会研究会」は、保健医療学部が共催しており、次回は、12月1日(木)13時より、再び奈良学園大学登美ヶ丘キャンパスにおいて第6回目の講演会を予定しています。