卒業後はどんな職場で
活躍できる?

これからの医療に対応した
知識と技術を生かし、
多方面で力を発揮できます。

養成する人物像

リハビリテーション学科では、今後ますます高度化、複雑化、グローバル化する多様な保健医療ニーズに個別的に対応するために、人間を統合的、調和的に捉え、全人的ケアの提供ができる知識と技術を備えるとともに、深い慈悲の心や奉仕の精神、豊かな知性と人間性、医療人としての高い職業的倫理観を備え、地域包括ケアが進行する医療現場で、病院と地域における他職種との連携によるチームの中で活躍できる質の高い理学療法士と作業療法士を養成することを目標とします。

理学療法士・作業療法士も現在は増えていますが職場を探すのに困らないでしょうか。

現場では理学療法士・作業療法士がまだ足りていません。
2025年までの雇用計画について

次世代の療法士たちへ 現場で働く理学療法士・作業療法士からのメッセージ

生活に寄り添って支え、
多くの人に“楽しい”長生きを。

医療法人神戸健康共和会
東神戸訪問看護ステーションあじさい

理学療法士 林 真太郎

皆さんは、理学療法士というとどのような仕事を想像するでしょうか。病院などで患者様とマンツーマンでリハビリテーションを行うイメージが強いかもしれませんが、患者様の自宅へ訪問し、ご本人やご家族にお話をうかがってその方に適したリハビリテーションを行うというケースもあります。今後、行政が推進している「地域包括ケアシステム」が実現すればそういった訪問看護の需要はさらに高まるはずです。実際私が勤めている訪問看護ステーションの利用者も年々増えてきています。訪問看護の現場で私が一番大切だと感じていることは、病院を退院された方が住み慣れた地域で安心して暮らすために、単に身体の機能を回復させるだけでなく、利用者様一人ひとりの生活そのものを支えるように関わること。普段、家の中でどのように過ごされるのかを観察し、傾聴することで、利用者様の”こう過ごしたい””こう動けるようになりたい”という想いを汲み取ります。その想いこそが、リハビリテーションの原動力。目標を一緒に決め、頑張ろうと思っていただくことが、質の高い豊かな生活につながるのです。また長期的に取り組む中では、利用者様の身体機能の症状が変わってしまうこともありますが、もしたくさんの引き出しがあれば、たとえば腕の筋肉が動かせなくなっても、別の部位と別の部位の力を組み合わせれば動かせるようになる…など打開策を提案でき、利用者様が思い描く生活を支援する手立てが増えます。利用者様の生活の質を守るためには、まず理学療法士が最先端の理論や豊富な臨床経験に裏打ちされた専門的な知識を身につけ、自分の質を高めることが重要なのです。また、これからは「人生100年時代」。自分で自分の健康な身体を守ろうという意識が世間的に強まりつつあり、最近は理学療法士による一般の方向けの体操教室などが増えています。私たちの働くフィールドは身体機能の回復から維持、そしてケガの予防にまで広がっているのです。いままでとは全く違う新しい知識や技術を吸収して、多くの人たちの”楽しい長生き”を支えていきましょう。

地域の中で働く作業療法士には、
もっと患者様に寄り添う力が必要です。

医療法人美喜和会オレンジホスピタル
リハビリテーション科 精神科デイケア主任

作業療法士 福原 啓太

いま作業療法士の活躍の場は、病院だけでなく、さまざまな場所に広がっています。私のように通院患者様にリハビリを行うデイケア施設で働く人もいますし、就労支援に特化した施設で働く人もいます。企業内で働く作業療法士も今後増えるでしょう。なぜ職場が多様化しているのかというと、現在は患者様の機能回復を支援するだけでなく、社会復帰までをトータルで支えることが療法士の役割になってきたからです。これから作業療法士を目指す皆さんにとっては、自分がより強くやりがいを感じる場で働けるチャンスが増えているのではないでしょうか。しかし、働く場所が変わったことで、求められる力も変わってきました。私がいま最も実感しているのは、コミュニケーション力ですね。病院関係者の中で働く際はお互いがプロですから簡単に意思疎通できることも、相手が企業の担当者など医学の専門知識を持たない方であれば、いかに情報を伝えるかが非常に重要になります。作業療法士の職場が地域の中に広がったということは、それだけ専門職でない方とやりとりする力が求められるということでもあるのです。また現在はどんどん治療方法が複雑化しています。以前なら、この症状にはこの処置を行えば良いという指針が明確でしたが、いまは選択肢が多いため、どれを選ぶかが難しい状況です。作業療法士は、目の前の患者様を生い立ちや性格、置かれている状況など多角的な観点からアセスメント(評価)し、その人に最も適した治療方法を探ります。よりよい方法を見つけるためには、日々勉強して最新の医療を理解しておくことが重要ですし、さらに他の専門職とうまく連携して、チームで解決方法を探すという発想もますます重要になっています。このように学ぶべきことは増えており、いまから作業療法士を目指す皆さんには苦労も多いと思いますが、患者様が自分の人生を取り戻すお手伝いをする作業療法士の仕事には、それ以上のやりがいがあると私は感じています。これからの新しいリハビリ支援のあり方を積極的に学び、力強く実現していってください。

理学療法学専攻の進路例

  • スポーツ
    スポーツ団体、トレーナーなど

    スポーツでケガをした人の基本動作を回復させるために行うのがスポーツリハビリ。故障者を最短で復帰へ導く治療を行うほか、疲労回復や故障しにくい体づくりまで支援します。

  • 医療
    リハビリテーション病院、総合病院など

    もっとも多くの理学療法士が働いているのは医療施設(病院・診療所)です。日本理学療法士協会の調査(2016年3月現在)によれば、全会員約10万人のうち67.1%が医療施設で勤務しています。

  • 子ども
    小児専門病院、児童福祉施設など

    小児分野の理学療法を専門にする理学療法士はまだ数は少ないものの、非常にやりがいのある分野です。子どもの成長の過程をご家族と一緒に考えていくことができます。

  • 福祉
    老人福祉施設、訪問リハビリテーションなど

    65歳以上で要介護に認定された人などが入所する介護老人保健施設、障がいをもつ人などが入所する身体障がい者療養施設などで理学療法士が働くケースも増えています。

作業療法学専攻の進路例

  • 医療
    精神科病院、リハビリテーション病院など

    スポーツでケガをした人の基本動作を回復させるために行うのがスポーツリハビリ。故障者を最短で復帰へ導く治療を行うほか、疲労回復や故障しにくい体づくりまで支援します。

  • 子ども
    小児専門病院、児童福祉施設など

    子ども向けに特別な知識や技術が必要とされる小児リハビリテーションという分野も。身体障害児入所施設・障害児放課後等デイサービスといった小児専門施設に勤務します。

  • 福祉
    生活介護支援施設、老人福祉施設など

    特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、デイケアサービスなどの施設において、理学療法士とお互いに協力しながら日常的な動作がスムーズにできるよう機能回復を行います。

  • 障害支援
    児童発達支援センター、精神保健福祉センターなど

    作業療法士の活躍の場は発達領域にも広がっています。生まれつき障害を持っている子や、成長していくなかで生きづらさ感じている人・子どもなどに対してリハビリを行います。

新設学科だからこそ徹底支援!国家試験対策も万全

理学療法士、作業療法士になるためには、国家試験に合格する必要があります。本学科では正課授業はもとより、課外でも対策講座を定期的に開催し、合格をしっかりと支援します。本学のサポートの特長はまず第一に、少人数環境です。各学年に専任教員の担任を置き、担任は8名程度の学生を個別に指導します。第二に、バックアップ体制が挙げられます。担任による指導はもちろん、キャリアセンター、国家試験対策室などが協力し合い、体系的で効果的な支援を行います。そして第三に豊富な実習機会を用意。患者さんの状態を正しく評価し、適切な理学療法・作業療法の計画を立て、実践的にリハビリテーションを実施できる知識・技術を身につけます。実習授業はすべて必修科目に位置づけ、国家試験はもとより将来の現場で役立つ力が培われます。さらに、長年国家試験対策を指導してきた経験豊富な教員陣が4年間を通して全力で指導します。 ※出典/医療従事者の需給に関する検討会第2回 理学療法士・作業療法士需給分科会資料 理学療法学の大学・大学院現況調査 (平成27年3月報告)