人間教育
学科-
- 准教授
- アンドウ マサノリ 安東 雅訓
プロフィールを教えてください
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岡山生まれ岡山育ちなのですが, 岡山大学大学院に在学中, 縁あって日本最北の大学に就職することとなり, 博士課程を中退し着任しました.
その大学では6年間勤め, その後奈良学園大学に移ってきました.
私自身は中学・高校での指導経験はありませんが, 以前の大学でも現在も, 中高の数学教員免許を取得する学生に向けた授業や指導を行っています.
どんな研究をされているのですか?
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「対称群の表現論周辺の組合せ論」という分野を研究しています.
簡単に言えばある集合に属すものの個数を数える, 比べるといった素朴な数学なのですが, 無限個の集合を扱おうと思えば, 単に数えていてはいつまでたっても数え終わりません.
しかし大学数学で習う「写像」というものを用いれば無限の集合をいっぺんに数えたり比べたりすることができます.
いかに上手い写像を思いつけるかどうかという, あまり予備知識は必要としない数学です.
今の研究分野に興味を持つきっかけやエピソードを教えてください
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大学の学部4年生のときに所属したゼミでこの分野に出会いました.
先にも書いたようにあまり予備知識は必要ない分野なのですが, 慣れないうちは何が起こっているのかを理解するのに苦しんだ覚えがあります. テキストを1行読むのに1時間かかるということもざらにありました.
にもかかわらずゼミ生が私1人だったため, 毎週発表があり, かなり鍛えられました.
その中でゼミの先生に, この分野の才能があるのではないか, と言ってもらえ, なんだかんだ学会発表やら共同研究やらがあり, 気が付くとこの分野の研究者になっていました.
担当している授業の中の1つを紹介してください
- 代数学B
代数学Bはどんな授業ですか?
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群という数学の分野を扱う授業です.
集合と演算のペアを代数系と呼び, その中であるルールを満たすものを群と呼びます. 具体例としては「有理数の積」といった高校生にもなじみのあるものが挙がります.
しかし大学の数学は抽象的なため, 掛け算と割り算ができて結合法則を満たすもの, といったルールだけが決まり, そのルールだけから何が言えるのか?と話が進みます.
具体例に置き換えて考えることを忘れないようにしながらも, 抽象的な証明を理解し慣れていく必要があります.
趣味や特技など好きな休日の過ごし方などを教えてください
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ボードゲームが趣味で研究室にもいっぱい置いてあります.
学生と遊ぶことも多いです.
こじ付けな部分もありますが, ルール(定義)を理解してどういった戦略がとれるかを考えるということは数学に通じる部分があり, 学生の特性を把握するのにも実は役立っています.
ルールを聞いた後の反応が, 「とりあえずやってみましょう」なのか, 「この場合はどうなりますか?」なのか, 周囲に付き合って参加してはいるけど特に興味なさそうなのか, といった具合ですね.
オープンキャンパスの模擬授業前にアイスブレイクとして少しボードゲームをすることもあるので, 興味があればぜひ.