人間教育
学科-
- 教授
- オオニシ マサヒロ 大西 雅博
プロフィールを教えてください
- 音楽大学を卒業して、すぐに中学校の教員になりました。教科は音楽でしたが、吹奏楽部がなかったので、器械体操部の顧問になりました。これが、後ほど出てきますが、私の人生を大きく左右することとなります。自分が中学・高校時代には、部活動を一生懸命にやった記憶がありません。中学校では、器械体操部、吹奏楽部、演劇部を転々とし、高校ではコンクールにも出場しない吹奏楽部に所属していましたが、ほとんど遊んでいました。そんな私が、市内で最も部活動の盛んな中学校に赴任し、顧問を務めることになったのです。最初は、「なんでそんなに必死で部活をやるの⁈」という反感しかありませんでしたが、生徒と共に活動していく内に、どんどんとのめり込んでいきました。結果、3年で市内の大会では、すべて優勝することができました。この経験が、私の人生を大きく変えました。
どんな研究をされているのですか?
- 「今後の部活動のあり方」について研究しています。私は音楽専修の専修長と併せて、マーチングバンド部の顧問を務めています。奈良学園大学の初年度から強化クラブとして始動しました。大学の全面的なバックアップの下、全国各地からメンバーが集まっています。私は毎年スカウトに周っていますが、高校現場における部活動の様子が年々変化しています。部員数が減少している吹奏楽部がほとんどで、特に規制が強化されている公立の高校は、激減している部もあります。この傾向は中学校からの延長上にあり、地域移行化をはじめ、部活動に対する考え方の変化が大きく影響していると考えられます。私はこれを否定的に捉えるのではなく、子どもたちのために何が必要なのかを考え、教育的な配慮が必要だと考えます。また日本の文化やスポーツの世界は、少なからず部活動の成果だと思っています。それらの今後の発展も視野に入れた上で、子どもたちを育てるために、どのように取り組んでいくべきかを考察します。
今の研究分野に興味を持つきっかけやエピソードを教えてください
- 前述しました通り、教員生活の一校目で部活動にハマりました。4年後に二校目に異動しますが、この中学校には吹奏楽部があり、最初から顧問として迎えられました。しかしながらここの吹奏楽部は、私が高校時代に過ごした部と同じ雰囲気で、毎日遊びに来ている生徒がほとんどでした。楽器も部員数の半分ほどしかなく、1台の楽器を二人で共有していました。楽器が当たらない時間帯は、みんなで大縄跳びをしたり、各自宿題をしたりしています。これも部活動の一つのあり方なので否定は出来ませんが、私の方針では無かったので、大改革が始まりました。システムが整うまで数年かかり、そこから充実させるのに数年かかり、8年目でやっとマーチングコンテスト全国大会に出場し、金賞を受賞ことが出来ました。全国大会に行くことが成功ではありませんし、勝つことが目的でもありません。大切なのはそこに至るまでの過程であり、どれだけ自分の人間力を高められたかが、重要だと思います。そんな中学生の頑張りに、感謝と感動をたくさんいただくことが出来ました。今も、少しでも多くの子どもたちに、部活動の素晴らしさを体験してほしいと願っています。
担当している授業の中の1つを紹介してください
- 音楽表現力演習
音楽表現力演習はどんな授業ですか?
- 音楽専修の学生の必修科目で、2年生で学修します。毎年15名から20名の受講者を、いくつかのグループに分けてバンドを結成します。基本的には、各自の専門分野の楽器を使用しますが、新しいものにチャレンジしても構いません。年2回、夏とクリスマスにロビーコンサートを開催します。ソロやアンサンブルで構成し、重複エントリーも可能ですので、バンドによって楽器を変えている学生もいます。楽曲がある程度仕上がってくると、授業中に発表会をして、お互いに意見交換をします。中にはシビアな意見も登場しますが、お互いに良いものを作りたいという気持ちは一緒なので、みんな素直に受け入れています。そんな中で、人前で披露するためには、どれくらいのクオリティが必要なのかも学びます。自己満足に終わらないための選曲であったり、演奏であったりしなければなりません。人がどう感じるかを考える、これは演奏者としても教育者としても大切な力のひとつです。
趣味や特技など好きな休日の過ごし方などを教えてください
- 趣味は旅行ですが、時間的にも経済的にも頻繁には行けませんので、YouTubeで旅行の動画を見て行ったつもりになっています。キャンピングカーの旅や、クルーズ船の旅、ハワイシリーズも楽しみです。また最近は、スマホゲームにもハマっていて、終日お休みの日は、朝からやり始めると気がついたら夕方ってこともあります。その他は、インターネットで映画やドラマを観ます。過去に観たもののベスト3は、「イカゲーム」「私たちの学校は」「ペーパーハウス」です。深夜食堂は、すべてのシリーズを制覇しました。今後は、体を動かす趣味を持たなければと思っていますが、中々めんどくさくて、前に進みません、、、