研究室訪問

  • リハビリ
    テーション
    学科

    • 教授
    • イトウ ケンイチ 伊藤 健一
  • 理学療法学専攻 教授 伊藤 健一(イトウ ケンイチ)

プロフィールを教えてください

  • 元々は大学病院で理学療法士をしていました。その時に呼吸や心臓のリハビリテーションに出会い、今日に至っています。途中で縁あって大学教員になりましたが、気がつくと大学教員生活だけで20年を超えてしまいました。今は、これらの間に卒業していった教え子達、これから卒業していく教え子が理学療法士として臨床や学会で活躍している姿を見ることをやりがいに、仕事を頑張っています。

どんな研究をされているのですか?

  • 呼吸器の病気を患う患者様や心臓の病気を患う患者様が運動を簡単に安全に実施できるよう、プログラムや治療機器、リスク管理の機器を開発しています。特にこれら内科系の病気は目に見える障害が現れないため、運動療法の必要性を感じにくく、継続してもらうことが難しいといった特徴を有します。どのようにすれば運動を継続していただけるのか、これを考えることが私のライフワークです。
    ICTやAI、AR、VR、ロボット、Dxといった最新の技術をいかにしてこの分野に取り入れていくかが興味のあるところです。具体的には自分で呼吸の理学療法が安全に実施できるような低周波機器を開発したり(写真)、多用途目的の指輪型脈拍・酸素飽和度計の開発に協力しています。

今の研究分野に興味を持つきっかけやエピソードを教えてください

  • 最初に就職したのが大学病院であったため、交通外傷や心筋梗塞、術後の急性呼吸不全の患者様を数多く担当してきました。当時は心筋梗塞や術後の急性呼吸不全に対する理学療法について説明した教科書や論文はほとんどなかったので、主治医、先輩の理学療法士、看護師とともに試行錯誤しながら日々の理学療法に取り組んでいました。このようにして、病院の中で新しい分野である心臓や呼吸のリハビリテーションを開拓していくことが楽しかったことを思い出します。また、この分野は介入効果を検査データで客観的に把握することができるため、やりがいを実感しやすかったことも興味を持つきっかけになりました。

担当している授業の中の1つを紹介してください

  • 内部障害理学療法学 I(呼吸リハビリテーション)

内部障害理学療法学 I(呼吸リハビリテーション)はどんな授業ですか?

  • 慢性閉塞性肺疾患や難病である間質性肺炎、食道がんなどの術後の理学療法を学ぶ科目です。どうしたら息切れを軽減でき運動や生活を担保できるのか、どうしたら術後肺合併症を予防できるのか、その解決策を座学と実技練習で身につけます。また、授業中には学生各自の責任感が芽生えるよう「病院」の緊張感と臨場感を伝えることを意識しています。

趣味や特技など好きな休日の過ごし方などを教えてください

  • 勉強や仕事に真剣に取り組むには、ストレスを発散し、心の余裕を保つことが必要です。ですので余暇活動は私にとっては必須です。時間があり、気分的に余裕がある時は釣りに行きます。一番「無」になれる時間です。フィールドは大阪湾や沖縄で、大阪湾ではシーバスやクロダイ、沖縄では浪人鯵をねらいます。ただし、家族も大事にしなければいけませんので、普段は家族でゴルフの屋外練習場に行くことが多いです。これはコロナ禍でも家族でできる余暇活動ということで50歳手前で始めました。実際にやってみて、ゴルフこそ万能なスポーツ(運動)だと感じています。筋力トレーニング、持久力トレーニング、可動域運動の要素を全て含み、何よりも楽しみながら行えます。以前あった肩の痛みや肩こり、腰痛がピタッと無くなりました。お年を召した方にこそトライしてほしいスポーツです。ちなみに、一番上達したのは、一番練習量の少ない子供ですが・・・。