リハビリ
テーション
学科-
- 講師
- ジョウノ ヤストモ 城野 靖朋
プロフィールを教えてください
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こんにちは。私の名前は城野靖朋(じょうのやすとも)で、奈良学園大学の教員です。
今は昔、私もかつては皆さんと同じような高校生でした。サッカー部に所属していたのですが、中学、高校で、それぞれ一度ずつ膝の手術を受けることになり、そのリハビリで理学療法士に出会いました。
その後の経験は、話せば長くなりますが、それは直接お会いした時にでもお話ししましょう。今、私が皆さんに伝えたいことは、理学療法士はとても素晴らしい職業だということです。
人を支えたい、人の役に立ちたい、体の構造が気になる、人間の回復力に興味がある、なぜ練習すれば上手になるのか、なぜ人間はこんなにも巧みな動きができるのか、など、何かひとつでもひっかかることがあれば、ぜひ一度理学療法の世界を覗いてみてください。
皆さんの興味を引く何かがあれば、ぜひ私たちのキャンパスに足を運んでみてください。私たちは皆さんの来訪を心からお待ちしています。
どんな研究をされているのですか?
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私は大学で脳と運動の授業を教えています。脳と運動の関係性は一見するとイメージしにくいかもしれませんが、子どもの頃に誰もが「運動神経」が良いと人気者になれたことを覚えていますか?脳は神経そのもので、子どもの頃に「運動神経」といっていたものは、神経による運動のコントロールそのものです。
子どもの頃の「運動神経」は、速く走るためやボールを上手に投げるためのものだったかもしれません。しかし、怪我や病気によって思うように体を動かせなくなったり、歩行が困難になったりするとき、それは神経による運動のコントロールに問題が生じています。
神経と運動の関係を研究するためには、運動を詳細に観察することが必要です。そのために、私たちは慣性センサー(これは多くのスマートフォンにも内蔵されています)や筋電図(筋が動くための電気信号のグラフ)を使って、運動を細かく解析しています。
目に見えないこれらの動きを観察することで、私たちは神経と運動の関係をより深く理解することができます。
皆さんも目に見えないものを一緒に観察してみませんか?
今の研究分野に興味を持つきっかけやエピソードを教えてください
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高校生にはなじみは少ないと思いますが、「脳卒中」という病気の人が世界中にたくさんいます。脳卒中による障害のひとつに運動障害がありますが、力が入らない、思った通りに動かせない、意図しない動きが出るなど、その困難さは文章だけでは伝えきれません。リハビリテーションでは、様々な障害に対して理学療法士や他の専門職、家族や周囲の人々、そして何よりも脳卒中になったご本人、みんなが協力してより良い生活を目指していきます。
その中で、なぜ運動にこのような複雑な問題が生じるのか、脳と運動の関係はどうなのかという解消できない疑問が生じました。それを恩師に相談したところ、研究を学ぶ、という進路を提案していただきました。この提案が、今の研究分野に興味を持った大きなきっかけになります。高校生の皆さんも、疑問に思うことが出てきたら、いろんな人に相談してみてください。思いがけない転機は人とのつながりの中にあるかもしれません。
担当している授業の中の1つを紹介してください
- 人体構造学Ⅲ
人体構造学Ⅲはどんな授業ですか?
- 脳や神経の構造や機能を覚える授業です。筋や骨と違い、イメージしにくく触ることもできないので、苦手にしている大学生は多いように感じています。少しでもイメージして覚えてもらえるようスケッチを授業に取り入れています。
趣味や特技など好きな休日の過ごし方などを教えてください
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私は小学校からサッカーを続けていましたが、最近ではめっきり運動の機会が減ってしまいました。無趣味な自分を変えようと、昔習っていたバイオリンを再び手に取りましたが、まだ数回しか触れていません。写真に載せているのは小さな我が家を占拠している防音室で、私がバイオリンを演奏している様子です!あまりにも聞き苦しいので写真にしておきました。
また最近では、成長してきた娘とオセロなどを楽しむこともあり、こういった中から新たな趣味が見つかるかもしれないと思っています。今のところ私が勝利することがほとんどで、なんとか父親の威厳を保てている気でいます!