リハビリ
テーション
学科-
- 講師
- ササノ ヒロミ 笹野 弘美
プロフィールを教えてください
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皆さんはどんな夢を持っていますか?
もともと私の夢は理学療法士ではありませんでしたが、理学療法士という職業と出会って、養成校に入り資格を取りました。理学療法士になって35年、そのうち病院や高齢者の施設で15年、専門学校で10年。そして大学教員になって10年目になります。夢は叶いませんでしたが、今は理学療法士は天職だと思っています。
私の時代の養成校はほとんどが専門学校だったので、専門学校の教員になると同時に大学へ編入し、その後、名古屋で教員をしながら片道5時間かけて明石の大学院へ通い修士号を取得しました。
ご縁があって名古屋の大学へ異動となり研究フィールドができたので、また大学教員をしながら片道5時間かけて明石の大学院へ通い博士号を取得しました。
その後、奈良学園大学にリハビリテーション学科が開設されたときに異動し、現在に至ります。
どんな研究をされているのですか?
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研究の分野は「予防理学療法・地域理学療法」で、今は2つの研究を進めています。
1つは、「フラダンスを利用した介護予防プログラム作成」の研究です。10年前からフラダンスを活用した健康増進・介護予防教室を開催していて、そこに参加されている方々の体力測定を定期的に行って経過を追うとともに、そのデータを活用して介護予防プログラムを検討しています。
もう1つは、「山間過疎地におけるAging in Place(エイジング・イン・プレイス、住み慣れた場所で自分らしく暮らすこと)の取り組み」で、高齢化が進んでいる山間過疎地域で、最期まで自分らしく暮らすために何が必要かを住民の方の意見を聞きながら検討し、行政へ提案していく準備をしています。また、いつまで健康で暮らせるように何が必要かを検討し、理学療法士として何ができるかを学生と共に考えています。
今の研究分野に興味を持つきっかけやエピソードを教えてください
- 私の予防理学療法との出会いは、理学療法士になって十数年経ったころ、偶然お会いしたとある大学病院にお勤めの理学療法士の先生が「これって凄いと思わない?」と見せてくださった『スライディングシート』という福祉用具でした。「ポケットに忍ばせておいて必要な時にサッと出せば、移乗がとても簡単にできるんだよ」と。それを聞いた時に「これだ!」と思いました。移乗というのは、車椅子からベッドなどに乗り移る事を言います。『スライディングシート』は車椅子を利用する方にとって"楽に""安全に"移乗できるだけでなく、"楽に"安全に"介助できるため介助者にとって最も多い症状の1つである腰痛の予防になります。この先生との何気ない会話から私の福祉用具と医療従事者・介助者の腰痛予防についての勉強が始まりました。その後、また偶然に地域在住高齢者の健康に関わる機会を頂いて、現在はこの2度目の偶然からの続きでフラダンスを活用した健康増進・介護予防教室を担当しています。最初から参加されている方はもう10年。健康増進や介護予防は継続する事が重要なので、このフラダンス教室は適しているかなと日々思いながら、これからも続けていこうと思っています。
担当している授業の中の1つを紹介してください
- 福祉用具・生活環境論Ⅰ・Ⅱ
福祉用具・生活環境論Ⅰ・Ⅱはどんな授業ですか?
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皆さんは朝起きてから夜寝るまでの動作・行動の中で「頑張らなければいけないこと」は幾つあるでしょう?
もちろん学校に行けば「勉強を頑張る」でしょうし、部活をやっている人であれば「上手になるために頑張る」でしょう。でも、ベッドから起き上がったり、服を着替えたりという日常生活の動作の中で「頑張らなければいけない」事はほとんどないのではないでしょうか?
では、もしベッドから起き上がることや服を着替えることが頑張らなければできないとしたら・・・そのうち嫌になってしまいますよね?「頑張らなければ起き上がれないのなら、寝てた方がいい」と思ってしまう人も多いのではないでしょうか?
高齢になったり身体が思うように動かせなくなった方の多くは、日常生活の動作が上手くできなくなったり、頑張らなければできない状況になってしまいます。その方々が「いつまでも住み慣れた家でその方らしく生活する」ためには頑張らない方法を考えなければいけません。また、安全に生活できる方法も考える必要があります。この授業では"楽に"安全に"生活するためにはどうすれば良いか?を考え、その1つの方法として道具(福祉用具)を使う方法や手すりを付けるなどの住宅改修(リフォーム)方法を学びます。
趣味や特技など好きな休日の過ごし方などを教えてください
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趣味は旅行・乗り物(乗り鉄)・魚釣り・ダイビング・フラダンスなどいろいろありますが、1番は推し活。誰とは言いませんが、年に10本以上、関東から関西までのライブにはほとんど参加しています。もちろん推し以外のライブやミュージカル、歌舞伎やお芝居も観に行きます。
そして、上から小学校2年生、4歳、3歳の3人の孫のおばあちゃんなので、旅行や魚釣りに一緒に連れて行ったり自宅のルーフガーデンでBBQをしたりと、プライベートも満喫しています。
「いつも笑顔で」をモットーに、1度きりの人生なので楽しまなきゃ!と日々思っています。