研究室訪問

  • リハビリ
    テーション
    学科

    • 講師
    • タキモト コウジ 滝本 幸治
  • 理学療法学専攻 講師 滝本 幸治(タキモト コウジ)

プロフィールを教えてください

  • 幼いころから海・川・山の自然豊かな和歌山県で過ごし、2000(平成12)年に理学療法士になりました。病院勤務など臨床活動に携わったのち、2005(平成17)年に地元の和歌山を離れて海外(高知県)へ生活・仕事の拠点を移しました。高知のよさこい文化(高知家)、土佐酒(美丈夫、桂月、南、など)、土佐の旨いもん(カツオの塩たたき・ちゃんばら貝・どろめ、など)、土佐の偉人(坂本龍馬、やなせたかし、など)等々、18年間、南国土佐の風土に大きな影響を受けてきました。その間、南海トラフ大地震による津波が高知県を襲っても高齢者が自力で避難タワーまで避難できるよう、高齢者が末永くお達者でいられるよう活動(=ヘルスプロモーション活動)に取り組んできました。
    2019(令和元)年に奈良学園大学に着任しました。奈良に津波は来ませんが、健康で末永く幸せな生涯を全うすることは人類共通の夢です。学生とともに学び、地域の方々に貢献できるよう日々励んでいます!

どんな研究をされているのですか?

  • 人々が健康を損ねる原因は、多岐に渡ります。一方で、人々が健康を守り高めるための方策も多岐に渡ります。私の究極の目標は、人々が「幸福寿命(幸せな人生)」を全うできるよう支援できる理学療法士になることです。
    これらを叶えるため、私は以下の点について研究しています。
    ・人々が健康を損ねる前に、当人も自覚しないような徴候(所見、症状)を発見する検査方法の開発
    ・転倒や認知症、要介護状態に至らないように未然に予防するための介入手法の開発
    ・地域住民の健康増進を図るための啓蒙・啓発に関する取り組み
    ・予防活動を実践できる理学療法士の育成

今の研究分野に興味を持つきっかけやエピソードを教えてください

  • 私は、医療機関以外の場所(人々が生活する自宅や地域)で活動する機会が多いですが、このようなスタイルに至ったきっかけは、次の出来事の影響が大きいと思っています。
    幼いころから、私のことを可愛がってくれる父の先輩(愛称:ボス)がいました。ボスは体格が大きく、豪快で親分肌の人でした。私はボスを慕い、いつもよく遊んでもらっていました。私が、理学療法士になってしばらく経ったとき、ボスが脳卒中で倒れました。しばらくしてから、父と病院にお見舞いに行きました。そして、病室で久しぶりにボスに再会したのですが、ボスの姿を見て私はショックを受けるのです。あんなに豪快でアグレッシブだったボスが、ベッドで寝たきりで涎(よだれ)を垂らし、言葉が喋れなくなっている・・・。しかし、ここで私は気づかされました。毎日のように、ボスのような患者様のリハビリをしているにも関わらず、そのようの人々に対してショックを受けたことがないことに。
    随分と患者様のことを分かった、知ったつもりで携わっていた傲り(おごり)を、ボスは私に気づかせてくれました。
    それ以来、私は対象者をより理解し寄り添うため、病院という一場面で関わることに留まらず、積極的に対象者が暮らす町や自宅に足を運ぶようになりました。これが、病院の外など地域(それぞれの町、地区)で活動を展開するようになったきっかけです。

担当している授業の中の1つを紹介してください

  • 運動学Ⅰ

運動学Ⅰはどんな授業ですか?

  • 理学療法士・作業療法士は、「ひとの動きをよくする専門家」といえます。運動学は、人間がどのようなメカニズムで巧みに動き、歩行などの動作が叶えられているのか、運動を理解する学問です。
    筋肉が収縮することによって骨が引っ張られ、その結果、関節が動きます。しかし、私たちは歩いているとき、股関節や膝、足首が協調して巧みに動いていますが、意識しなくても円滑な歩行が叶ってます。このような精巧な運動がいとも簡単にできることは、凄いことだと思いませんか?
    一方で、私たちは、立ったり歩いたりすることができなくなった患者様に対して、理学療法・作業療法を行い、動作の改善・再獲得を目指します。したがって、人の動きを理解する「運動学」は、理学療法士・作業療法士として活動するためには欠かせない必須の学問なのです。

趣味や特技など好きな休日の過ごし方などを教えてください

  • ・楽器演奏:もっぱらアコースティックギター。愛器はGibson J-45 Standard。いつでもどこでも弾けるのがアコギのよいところ。若いころは、ストリートでよく弾き語っていました。ハーモニカ(ブルースハープ)はそこそこ、ピアノはちょっと。
    ・アウトドア:特に川遊び。釣りはせず、川に潜ってウナギやアユと一息60秒の世界で勝負をかけています。
    ・読書:若いころは自己啓発本や著名人のエッセイをよく読みましたが、コロナ禍以降はミステリ小説がお気に入り。お気に入りの作家ができると、全作品を読み終えるまで気が済まないのが厄介なところ。医師作家の小説・伝記などは、好んでよく読みます。
    ・映画鑑賞:最近はストリーミングで映画をよくみます。好きなジャンルは、やっぱりミステリ、そしてサスペンス・ホラー、アドベンチャー、ヒューマン、コメディなど恋愛もの以外全般。
    ・音楽鑑賞:邦楽、洋楽問わず。The Beatlesは、LP(レコード)もCDもDVDも随分つぎ込んでいます。小説と同じく、お気に入りミュージシャンは遡って全曲網羅します。
    ・プロ野球観戦:阪神タイガース一筋です。2024シーズンもA.R.E. Goes Onです!
    ・般若心経:唱えるだけで、みるみる心が落ち着く魔法の呪文。ちょっと疲れたとき、モヤモヤしたときにお勧めです。