研究室訪問

  • 人間教育
    学科

    • 教授
    • タカオカ マサコ 高岡 昌子
  • 乳幼児教育専修 教授 高岡 昌子(タカオカ マサコ)

プロフィールを教えてください

  • 奈良⼥⼦⼤学⼤学院(博⼠課程)で、人物情報の記憶における認知的要因の研究を行い、「博⼠(学術)」を取得して大学院(博⼠課程)を修了後に奈良佐保短期大学幼児教育学科で専任講師、Royal Holloway, University of London で滞在研究員、相愛大学人間発達学部子ども発達学科で准教授そして教授、奈良学園大学奈良文化女子短期大学部幼児教育学科で教授としての勤務を経て、奈良学園大学人間教育学部人間教育学科乳幼児教育専修で教授として勤務しております。あわせて25年ほど保育者養成校等で働いてきた経験を活かして、学生一人ひとりの夢を叶えるお手伝いをしています。

どんな研究をされているのですか?

  • 大学院博⼠課程では、人物情報の記憶における認知的要因の研究を行い、主に虚記憶生起要因について心理学的に研究しました。幼稚園児の人物情報の記憶や幼稚園児の記憶を聴取する方法や大人の捉え方に関しても研究し、虚記憶生起要因を示しました。保育者養成課程で教員になってからは、各発達の時期における「先生」のネガティブな言動についての研究や、保育者養成校に求められる教育の研究、現場で求められる新人保育者の資質について研究、乳幼児教育に効果的な保育教材研究等をしてきました。また近年は、幼児期の身近な自然体験が子どもの心に及ぼす効果に関する研究をしています。例えば、幼稚園や保育所等で誰でも体験できるような植物や生き物を育てる活動のような身近な自然体験の有無が、後年の自己肯定感等と関係があることについて研究しています。さらに自然体験と脳活動との関係についても研究しています。研究の過程で、幼稚園で種まき会をしたり、生き物観察会をしたり、花苗植え会をしたり、いろいろと実践もしています。

今の研究分野に興味を持つきっかけやエピソードを教えてください

  • 今「身近な自然体験が子どもの心に及ぼす効果に関する研究」をすることになったきっかけは多くある。例えば、近年駅近くにできた新しい保育所やこども園の中で、土のほとんどない園が増えてきたことや、自己肯定感の重要性が明らかになってきたこと、日本における子どもたちの自己肯定感をアップさせていく必要があること等も、研究の動機につながった。さらに自然体験と脳活動との関係についても調べられる物的環境になってきたことも、研究をひろげられる要因となったと言える。

担当している授業の中の1つを紹介してください

  • 保育の心理学

保育の心理学はどんな授業ですか?

  • 「保育の心理学」という授業では、子どもの発達にかかわる心理学的説明を行い、生涯発達の観点から発達のプロセスや初期経験の重要性について説明します。そして各発達段階における発達的特徴そして身体・運動発達や知覚・認知発達,自己意識の発達,言葉・コミュニケーションの発達,情緒・欲求の発達,愛着関係の形成と発達,仲間関係の発達,道徳性と向社会的行動の発達等について学んでいきます。さらに子どもが人との相互的かかわりを通して発達していくことを具体的に説明し、保育実践にかかわる心理学的知識の基礎を培うことができるように学んでいくことになる授業です。子どもの発達について学ぶことを通して子どもを理解し、生涯発達の視点から子どもの初期経験への知識を深め、保育実践に応用できる力を身につけていただきます。

趣味や特技など好きな休日の過ごし方などを教えてください

  • 好きな休日の過ごし方は、夫と子どもたちと一緒にゆったりと休息をとることのできるような時間を過ごすことです。しかし、実際には、たまった家事とメール等の処理に追われて、休日はあっという間に過ぎてしまいます。趣味は読書です。特技は植物を育てることと子どもと遊ぶこと、そして保育教材を作ることです。