看護
学科-
- 准教授
- マツイ リエ 松井 利江
プロフィールを教えてください
- 私は、病院看護師を約13年間経験した後、専門学校の教員を経て大学教員になりました。病院では、主に婦人科病棟で勤務し、婦人科がん患者さんと深く関わることにやりがいを感じていました。看護教員になってからは、成人看護学領域(特に慢性期・がん看護)を担当しています。大学教員も14年目となりましたが、学生さんと共に悩み・学び続けている毎日です。看護という仕事、そして看護を通じて様々な人に出逢えたことは、私の人生の宝物だと思っています。
どんな研究をされているのですか?
- 臨床の経験から、婦人科がん患者さんと家族に関する研究を継続しています。これまでは、婦人科がんと診断されて手術や長期的に抗がん剤治療を受ける患者さんの体験や、婦人科がんで妻を看取った配偶者の体験などについて研究をしてきました。近年は、卵巣がん患者さんのセクシュアリティに関する研究をしています。重要だと言われながらも、臨床ではなかなかセクシュアリティの支援が充実しません。それには、日本における性に対する捉え方や、人によって異なる重要性の認識、そして看護師が支援に対する自信がないという問題があります。そこで、セクシュアリティ支援の充実に向けて、婦人科がん患者さんのケアに携わる看護を対象とした教育プログラムの作成を目指しています。
今の研究分野に興味を持つきっかけやエピソードを教えてください
- 婦人科がん患者さんが、病気と共に生きる姿を長い間傍でみながら、看護師として何ができるだろうか、と考えてきました。精一杯看護をしたつもりでも、これで良かったのか?もっと必要なことがあるのではないか?という気持ちです。ある時、患者さんから、がんになってからご主人との関係が変化してしまい、辛いという気持ちを涙を流して打ち明けられました。そのとき、がんがもたらす影響の大きさを目の当たりにし、セクシュアリティ支援の重要性を実感しました。私は、セクシュアリティを性的機能という狭い範囲で捉えるのではなく、女性として生きること、大切なパートナーとの関係性という側面も含めたものだと捉えており、セクシュアリティのケアは、がん患者さんが自分らしく生きることを支援するケアと同義であると考えています。
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担当している授業の中の1つを紹介してください
- 成人老年看護論演習Ⅱ
成人老年看護論演習Ⅱはどんな授業ですか?
- 慢性疾患を持つ成人期・老年期患者さんの事例を用いて、丁寧に患者さんを理解し、看護を導くプロセスを学びます。ほとんどは誌面上で展開していきますが、学生さんが考えた看護援助を、学生同士で看護師役・患者役となって実践する演習も取り入れ、行った看護の評価も行います。実習で患者さんを受け持つことをイメージできるように工夫しながら授業を進めています。
趣味や特技など好きな休日の過ごし方などを教えてください
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休日は、平日にはおろそかになっている家事を片付けるほか、体と心を休める時間を大切にして、好きなことをして過ごします。大好きなアーティストのライブや季節によっては、フィギュアスケートを見に行ったりもします。その場でしか味わえない臨場感が大好きです。そのほか、ドラマや映画などを見て沢山涙を流すことも多いです。
長期の休みには、年に1度は娘たちとディスに―ランドに行くのが楽しみです。 -