5/11 第19回登美ヶ丘カレッジ「『源氏物語』の名場面を読む――「車争い」に見る当時の婚姻――」を開催しました
奈良学園大学では、生涯学習をサポートする公開講座「奈良学園大学登美ヶ丘カレッジ」を実施しています。
5月11日(土)に開催された第19回のテーマは、「『源氏物語』の名場面を読む――「車争い」に見る当時の婚姻――」です。
人間教育学部中等国語専修の鍵本有理准教授が講師を務めました。
今年の大河ドラマでも話題の『源氏物語』。その中でも特に有名な場面の1つである「車争い」(葵の巻)を題材に、当時の婚姻制度や貴族の女性の生き方について、本文を読みながら掘り下げました。
講義の最初では、作者である紫式部の出生や家族関係を解説。藤原道長との関わりについて、『紫式部日記』の記述を中心に解説を行いました。
律令から見る当時の婚姻制度や、『蜻蛉日記』の一節から垣間見える婚姻をめぐる社会常識などを紹介しました。
続いて『源氏物語』葵の巻から、今回の本題となる「車争い」の場面を原文と現代語訳で精読。賀茂祭の御禊の日、源氏の正妻・葵の上の車と、愛人・六条御息所の車の間で争いが起き、六条御息所の車は乱暴に追いやられてしまいます。
祭りの賑やかさやひどい扱いを受けた六条御息所の悔しさなど、当時の身分関係も絡めて鮮やかに描写されていました。
次回の「第20回奈良学園大学登美ヶ丘カレッジ」は、7月13日(土)に開催予定です。
「子どもの健康と発達」をテーマに、保健医療学部看護学科の小池伝一准教授が講義を行います。
参加をお待ちしております。