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登美ヶ丘カレッジ第11回「手のケガ・病気と作業療法」を開催しました

12月4日(日)、奈良学園大学1号館405教室にて、第11回登美ヶ丘カレッジを開催しました。 今回は本学保健医療学部リハビリテーション学科の飯塚照史教授を講師に、「手のケガ・病気と作業療法」をテーマに行いました。 講座の前に、本学の社会・国際連携センター善野八千子センター長から、健康に関心が高く、本講座に興味を持って来学していただいた方々へ向けての挨拶がありました。 20221204_002.jpg 20221204_003.jpg 講座では、最初に作業療法の歴史が紹介されました。欧米では戦争中に負傷した兵士を再び戦場に復帰させるために、理学療法と作業療法が発達したという経緯があるそうです。日本の作業療法は精神科医療から発達しました。作業療法士の協会では、現在、「作業とは対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為をさす」と定義されています。 20221204_004.jpg ダウン症児が食事をとる習慣づけを行ったり、指を失った児童がリコーダーに挑戦したり、病気で寝たきりになった方が、分身ロボットのオリヒメを使って社会復帰する様子が映像で紹介されました。 どんな状態、どんな予後であっても、作業をあきらめないことが重要で、「やることがない」というのは人間にとって大変な苦痛であると、飯塚先生から作業療法の必要性が説明されました。 20221204_005.jpg 続いて、「作業と手」に話がうつり、脳で考えたことを表す手は重要で、手を守ることが未来の健康支援につながるとの話がありました。手の手術は外科手術のなかでも極めて高度な技術が必要になります。術後のリハビリを担当するハンドセラピストの存在も重要で、映像を使って、ハンドセラピィの様子が紹介されました。 20221204_006.jpg 20221204_007.jpg 加齢にともない、ペットボトルのフタを開けづらくなったり、握力が落ちてきたりしますが、それらの運動に必要な筋力の目安や、改善訓練も紹介されました。 20221204_008.jpg 20221204_009.jpg その他、加齢にともなって起こりやすくなる、ドケルバン病やヘバーデン結節、マレット指などの手の疾患の治療方法についても説明がありました。 20221204_010.jpg 20221204_011.jpg 最後に、「ならがく・ゆび体操」が紹介され、講座参加者の皆さんは、これからの健康維持につながる手を守るため、しっかり、体操に取り組んでおられました。