第33回登美ヶ丘カレッジ「心の回復力 ~ストレス社会でどう生きる~」を開催しました
2026年8月29日(土)、本学にて第33回登美ヶ丘カレッジを開講いたしました。
今回は、保健医療学部看護学科の蓮池光人先生を講師に迎え、「心の回復力 ~ストレス社会でどう生きる~」をテーマに開催し、地域の皆さまをはじめ多数の方々にご参加いただきました。
精神看護学を専門とする蓮池先生は、自傷行為を繰り返す若者へのケアや、保健師としての夜の街における健康支援など、多様な現場で心身の健康維持に関わってきた豊富な実績をお持ちです。
講座の前半では、「人間とは何か」「心とは何か」という根本的な問いから講義がスタートしました。人間を生物学的な側面にとどまらず、個々の生活や経験によって形成される存在として捉える視点や、外部に関心を持ち新たな情報を取り入れることが認知機能の維持にも繋がることなどが解説されました。
続く実践的なセクションでは、ストレスのメカニズムや原因となる「ストレッサー」について説明がなされました。ストレス対処法(ストレスコーピング)として、問題そのものの解決を目指す「問題焦点型」と、感情の緩和を図る「情動焦点型」の2つのアプローチを紹介。参加者が自身の対処法を分類するワークショップも組み込まれ、双方向の参加型講座として展開されました。
講座の核心となった「レジリエンス(心の回復力)」のテーマでは、困難を乗り越えてしなやかに回復するプロセスの重要性が示されました。蓮池先生からは「人生を乗り越えてきたプロセスそのものがレジリエンスであり、自身の力を過小評価しないことが大切である」とのメッセージが送られました。また、過去の肯定的な体験を振り返る「セルフリフレクション(自己内省)」や将来への目的意識の保持、現状の自分を受容しながら段階的に調整を行う日々のセルフケアについても言及されました。
終盤には「目に見えるものだけでなく、目に見えない部分にも意識を向けることの大切さ」が語られ、質疑応答では人間関係のストレスに関する具体的な質問が寄せられるなど、活発な意見交換が行われました。
参加者にとっても、ストレスや心の構造に関する学術的理解を深めるとともに、自己の持つ回復力や今後の生活様式について見つめ直す大変有意義な機会となりました。
本学では今後も、地域社会に向けた知的資産の還元を目指し、多様な公開講座を開講してまいります。





